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労働時間のキホンと諸外国の労働時間制度

人事・労務ほっとニュース
前回、給与の支払いに関する基本について取り上げました。今回は「労働時間の大原則と日本と諸外国の労働時間制度の違いを解説します。

労働時間の大原則

1日8時間、1週40時間を超えて働かせてはならないのが原則であり、【労働基準法32条】36協定(サブロク協定)の締結・届出することによって、初めて時間外労働(残業)を命じることができるようになります。つまり、36協定は法定時間外労働を適法化することができます。(これを『36協定の免罰効果』といいます)

これに違反すると、刑罰(6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)の対象となります。犯罪です!時間外労働(残業)させた場合には、その残業時間に比例した割増賃金(残業代)を支払わなければなりません。

また、休憩については労働基準法34条で下記の通り定められています。6時間を超えて働く場合は45分、8時間を超えて働く場合は1時間の休憩時間を、労働時間の途中に与えなければならなりません。つまり、労働時間が6時間であれば休憩は与えなくてもOK、8時間であれば45分の休憩を与えればOKということになります。
ところで、諸外国の労働時間や時間外労働の規則はどうなのでしょうか?

労働時間制度に関する国際比較
【平成26年2月3日第108回労働政策審議会労働条件分科会資料 資料No.2 労働時間・年次有給休暇等について】より抜粋しました。※画像をクリックすると拡大します。

労働時間の量的(絶対)上限規制は、時間外労働を含め、一定期間当たりの労働時間に上限を設けるものであり、EU諸国では、原則として週48時間の量的(絶対)上限規制が設けられています。日本では、上記の<労働時間の大原則>でも述べたように、法定労働時間を超えて労働させる場合には、労使協定(36協定)を締結し、労働基準監督署に届け出る必要があり、36協定の内容については、法律に根拠をもった時間外労働の限度基準に基づき、助言指導を行うものとされているものの、日本の労働者の労働時間は依然として各国と比べても長く、長時間労働はいまだに大きな社会問題となっています。

余談ですが・・・。日本の年次有給休暇の取得状況は、厚生労働省が実施した「平成27 年就労条件総合調査の概況」によると、1年間に企業が付与した年次有給休暇日数(繰越日数を除く。)は、労働者1人平均18.4 日、そのうち労働者が取得した日数は8.8 日で、取得率は47.6%と5割を下回っており、年次有給休暇の取得率についても低い水準にとどまっています。約16%の労働者が年次有給休暇を1日も取得しておらず、また、年次有給休暇をほとんど取得していない労働者については長時間労働者の比率が高い実態となっています。
これらを踏まえ、厚生労働省では年5日以上の年次有給休暇の取得が確実に進むような仕組みの導入が検討されています。(2020年までには年次有給休暇取得率70%を目標としているそうです)

日本の働く現状はまだまだ長時間労働、サービス残業、年次有給休暇未消化などの課題が蓄積していますが、それぞれのワーク・ライフ・バランスが実現できるよう今後の労働環境改善に期待したいですね。

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