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厚生年金基金見直しにおける課題(1)

人事・労務ほっとニュース

施行は平成26年4月

厚生年金基金制度の見直しに関する「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案」が6月19日に参院本会議で成立し、26日に公布されました。施行は平成26年4月の予定です。法案の本則では厚生年金基金関連の条文が全て削除され、附則で経過的に存続する厚生年金基金の扱いが定められており、旧民主党政権が目指していた厚生年金基金全廃ではありません。事業所間の連帯債務を外し、利息の固定金利化や最長納付期間の延長も取り入れた「特例解散」で解散を促し、一定の「存続基準」を満たせば存続可能、上乗せ資産を他制度に移行できる「上乗せ部分の受給権を保全するための措置」が主な内容となっています。

法案は成立しましたが、厚生年金基金の全てが解散に向う方向にはならないと思われます。現在の財政状況を勘案し、今後、発出が予定されている政省令の内容も吟味し、加入事業所との協議で最適なシナリオを決めていくことになるのでしょう。

現時点で存続基準を満たす厚生年金基金は、そのまま存続するか代行返上等による他制度への移行を選択するケースが多いと思います。一方、代行割れしている場合は、特例解散による早期解散が基本となります。しかし、代行割れ度合がそれほど高くなければ、存続を目指すことも可能となります。

存続基準を満たしてはいないが、代行割れまではしていない基金は、特例解散を活用できません。また、法施行5年以内に存続要件が整わないと、法施行5年以降に厚生労働大臣が第三者委員会の意見を聴いて解散命令が発動されることとなっています。それまでに、存続基準を満たせるように掛金を引き上げたり、給付を適正化したりする基金もあるでしょうが、それには加入事業所や加入者・受給権者の理解を得ていく必要があります。なお、厚生労働大臣の解散命令は、現在でも法律に規定されていますが、今まで発動したことはありませんでした。法施行後5年後に本当に解散命令を出せるかも注目されます。民主党の要請で、法案に廃止を「検討し」の一文が入りました。正直、曖昧な表現で、どうなるかは予断を許しません。

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