パワハラ対策「実施」66%
企業に民間調査 管理職の理解低く
人材サービス大手のエン・ジャパンが「職場でのパワーハラスメント対策を実施しているか」と企業に尋ねたところ、実施していると回答したのは66%だったことが分かった。対策を進める上で管理職の理解が低いことが課題として多く挙げられており、同社担当者は「パワハラへの理解向上が必要」と強調した。
企業にパワハラ防止対策を義務づける改正労働施策総合推進法は、大企業には2020年6月から施行されており、2022年4月から中小企業にも適用拡大されました。
さて、エン・ジャパンさんの調査によると、「社内に相談窓口を設置」している企業は80%であるものの、「管理職向けや従業員向けの研修・講習会を実施」している企業は3割~4割に留まっています。また、パワハラ対策を進める上での課題については、1位が「管理職のパワハラに対する認識・理解が低い」(55%)、3位に「経営層のパワハラに対する認識・理解が低い」(37%)が挙がっています。それぞれの具体的なエピソードも掲載されていますので、ご紹介します。
■「管理職のパワハラに対する認識・理解が低い」と回答した方の理由
- 管理職によるパワハラがあっても、注意できる立場の経営者の認識が低く、抑止が難しい。昔なら当たり前、などと言われてしまう。
- パワハラをしても刑罰等一切咎められることなく昇進していくため、社内の士気が下がってしまう。
■「経営層のパワハラに対する認識・理解が低い」と回答した方の理由
- パワハラのある会社は、経営、管理側が古い考えを維持していることが多いと感じる。経営層が率先して悪い社風を認識し、時代が変わったと認めることから対策は始まると思う。
- 経営者層にパワハラ気質がある。それを受けた幹部層の一部がパワハラの認識なく部下へパワハラをしてしまう現状がある。