副業、若年女性2割迫る
人手不足解消のカギに 年齢上がるほど浸透せず
多様な働き方や柔軟なキャリア形成を認めなければ働き手の力を十分には引き出せない。2022年度の経済財政白書は副業・兼業を人材活用の重要な課題の一つとして取り上げた。若年女性は新型コロナウイルス禍前の19年に2割弱が取り組むなど、徐々に浸透しつつある。全体は広がりを欠く。休息時間の減少、情報漏洩のリスクなどが課題だ。
8月4日の話題で取り上げたとおり、厚生労働省は7月、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を改定しています。改定のポイントは、企業に対し、従業員の副業を認めているか否か、認めている場合は、それが条件付き容認ならどんな条件であるかなどをホームページで公表するように促している点です。
ガイドラインは罰則がありませんので、企業に公表する義務はありませんが、経済団体などを通じて企業に情報開示を求めていく意向です。
さて、エン・ジャパンさんが自社で運営するサイト『エン転職』のユーザーを対象に「副業」に関する意識調査を実施(回答者:10,378名)し、その結果を発表しています。
それによると、「副業を希望している」と回答した人は60%(強く希望している25%、やや希望している35%)で、2020年10月の同調査より11ポイント増加しました。また、副業を希望している理由は、「収入を増やしたいため」が87%でトップですが、以下は「キャリアを広げたいため」23%、「スキルアップを図りたいため」23%、「知見・視野を広げたいため」22%と続きます。これまでの「副業」には収入を得るために本業以外で携わる仕事というイメージがありましたが、キャリア形成の手段として「副業」を捉える意識も広がってきていることが窺える結果です。
昨日配信したヒューマン・プライム通信でご紹介している「職場における学び・学び直し促進ガイドライン」でも、自社で得ることのできない能力・スキルや経験の獲得・実践の場として「副業・兼業」を活用し、本業に活かすことが期待される、と触れています。
「これまで身に付けた能力や専門知識をほかの組織で試したい」と考える副業人材には、地方の中小企業が抱える人手不足や経営課題の解決に向け、都市部の働き手が地方で副業に取り組めるよう、人材サービス各社が強く後押しをしているという朗報もあります。ご関心ある方は、以下の記事をご覧になってみてください。