育児中の勤務選択制創設へ 短時間やテレワーク
来年法案、厚労省検討 3歳から小学校入学前
厚生労働省の仕事と育児に関する有識者研究会は12日、両立支援充実の報告書をまとめた。企業に、3歳から小学校入学前までの子供がいる従業員に対する複数の勤務形態の用意を義務付け。短時間勤務やテレワーク、時差出勤といった中から導入し、働く人が選択できる仕組みにする。
「今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会」報告書(案)では、「3歳以降は短時間勤務だけでなく柔軟な働き方をしながらフルタイムで働くニーズが増す」と指摘し、“仕事と育児の両立”支援充実に向けて、以下のような提言をまとめています。
- 子どもが3歳になるまで、柔軟に働けるよう、「テレワークの整備」を企業の努力義務に
- 子どもが3歳になるまで請求できる「残業免除」の制度を拡充し、対象年齢を小学校就学まで引き上げ
- 3歳から小学校就学前までの子どもがいる労働者のために、以下のうち2つ以上の制度を設け柔軟に選べるようにすることを企業に義務づけ
- 短時間勤務制度
- テレワーク
- フレックスタイム
- 時差出勤
- 新たな休暇の付与(法定の休暇とは別に一定の期間ごとに付与され、時間単位で取得できるもの)など
- 「子の看護休暇」制度を拡充し、小学校就学前までから小学校3年生修了まで引き上げ
- 1,000人超の事業主に義務付けている「男性育休取得状況の公表」を、300人超の事業主に拡充
なお、厚労省は、来年の通常国会への育児・介護休業法改正案の提出を目指し、「親と子のための選べる働き方制度(仮称)」の創設を検討するということです。