働く高齢者が過去最多
65歳以上912万人、人手不足補う
2022年の65歳以上の就業者数は21年より3万人増えて912万人だった。1968年以降で過去最多を更新した。少子高齢化で生産年齢人口が減り、高齢者の働き手が人手不足を補っている。
就業者数に占める働く高齢者の割合は21年比0.1ポイント上昇の13.6%で、過去最高になった。就業者の7人に1人を高齢者が占める。
本日取り上げた話題に関して、「高年齢者雇用」に関する法制の概要について整理しておきます。
①60歳まで
平成6年の高年齢者雇用安定法改正により、60歳を下回る定年制が禁止されました。
②65歳まで
1)平成16年の高年齢者雇用安定法改正により、65歳未満の定年の定めがある事業主は、雇用する高年齢者の65歳までの「雇用確保措置」として、以下のいずれかを講ずることが義務付けられました。
●65歳までの定年の引上げ
●定年制の廃止
●65歳までの継続雇用制度の導入
2)その後、平成24年の高年齢者雇用安定法改正により、解雇事由・退職事由に該当しない限り、希望者全員に、 1)のいずれかの措置による65歳までの雇用を確保する義務が課されました。
③70歳まで
令和2年の高年齢者雇用安定法改正により、70歳までの「就業確保措置」として、事業主に以下のいずれかを講ずることの努力義務が課され、令和3年4月から施行されています。
●70歳までの定年の引上げ
●定年制の廃止
●70歳までの継続雇用制度の導入
●70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
●70歳まで継続的に次の事業に従事できる制度の導入
・事業主が自ら実施する社会貢献事業
・事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業
なお、65歳までの「高年齢者雇用確保措置」及び70歳までの「高年齢者就業確保措置」の実施状況についてお知りになりたい方は、ヒューマン・プライム通信のバックナンバーをご覧になってください。
令和4年 高年齢者雇用状況等報告について