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睡眠、2時間不足だと3割うつ病疑い

過労死白書、勤務長く疲労残る

政府は13日、2023年版の「過労死等防止対策白書」を閣議決定した。睡眠時間が理想より2時間不足している人は3割がうつ病や不安障害の疑いがあるといった調査結果を公表した。労働時間の増加が睡眠不足と疲労の長期化につながり、うつ傾向を助長すると指摘した。

日本経済新聞Web 2023年10月14日付け記事より引用しました。

 「過労死等防止対策白書」は、過労死等防止対策推進法に基づき、国会に毎年報告を行う年次報告書で、令和5年版白書の主な内容は、次の通りです。

  • 睡眠の不足感が大きいと疲労の持ちこし頻度が高くなり、うつ傾向・不安を悪化させ、主観的幸福感も低くなる傾向があることを報告
  • 芸術・芸能分野における働き方の実態、メディア業界や教職員の労災事案の分析結果等について報告
  • 長時間労働の削減やメンタルヘルス対策、国民に対する啓発、民間団体の活動に対する支援など、労働行政機関等の施策の状況について報告
  • 企業や自治体における長時間労働を削減する働き方改革事例やメンタルヘルス対策、産業医の視点による過重労働防止の課題など、過労死等防止対策のための取組事例をコラムとして紹介

今年度の労働・社会分野調査では、全国の自営業者、会社役員を含む就業者約1万人を対象とした睡眠に関するアンケート調査が行われています。それによると、理想の睡眠時間は、「7~8時間未満」が 45.4%で最も多く、次いで「6~7時間未満」の 28.9%となっています。一方で、実際の睡眠時間は「5~6時間未満」が 35.5%で最も多く、次いで「6~7時間未満」の 35.2%です。なお、「5時間未満」の10.0%と合わせると、“睡眠が6時間に満たない”と回答した人は45.5%となります。

そして、理想の睡眠時間と実際の睡眠時間との乖離については、「理想の睡眠時間より1時間不足」が 39.6%で最も多く、次いで「理想の睡眠時間以上睡眠がとれている」が 30.7%、「理想の睡眠時間より2時間不足」が 21.3%で、理想と実際との隔たりが目立っています。

白書では、睡眠不足に陥ると肉体の疲労が回復せず、睡眠の欲求が満たされないほど心の健康を損なう恐れがあると指摘しています。また、睡眠の不足感が大きくなるほど、主観的幸福感※が低くなる傾向がみられることもわかりました。
※主観的幸福感は、内閣府「国民生活選好度調査」でも用いられる指標で、「とても不幸せ」~「とても幸せ」の10段階評価で、より高い得点が、主観的幸福度が高いことを表します。

ところで、労働者が生活時間や睡眠時間を確保し、健康な生活を送るためには、終業時刻から次の始業時刻の間に一定時間の休息を設定する「勤務間インターバル制度」が重要な役割を果たします。企業が勤務間インターバル制度を導入するべき理由は、株式会社ワーク・ライフバランス社長の小室淑恵さんへのインタビューがとてもわかりやすいので、ぜひご一読ください。

なお、ヒューマン・プライム通信「勤務間インターバル制度を導入してみませんか」もご視聴いただけると幸いです。

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