令和5年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果を公表します
集計結果の主なポイントとは
今回の集計結果は、従業員21人以上の企業237,006社からの報告に基づき、このような高年齢者の雇用等に関する措置について、令和5年6月1日時点での企業における実施状況等をまとめたものです。
厚生労働省では、今後も、生涯現役社会の実現に向けて、これらの措置を実施していない企業に対して、都道府県労働局、ハローワークによる必要な指導や助言を実施していきます。
厚生労働省は12月22日、2023年の「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果(6月1日時点)を発表しました。
これは、通称「6.1報告(ロクイチ報告)」と呼ばれる高年齢者及び障害者雇用状況報告書を集計したもので、事業主には、毎年6月1日現在の高年齢者の雇用に関する状況および障害者の雇用に関する状況を報告することが義務付けられています。
70 歳までの「高年齢者就業確保措置」が企業の努力義務※となった2021年4月の改正高年齢者雇用安定法施行後、3回目の調査となります。調査結果によると、定年延長や継続雇用の導入などにより、希望者に70歳までの就業機会を確保している企業は全体の29.7%で、前年と比べ1.8ポイント増加しました。
就業機会を確保する方法は、継続雇用制度の導入が23.5%で最多となり、定年制の廃止が3.9%、定年の引き上げが2.3%と続きます。一方、業務委託や社会貢献事業に参加できる制度の導入(創業支援等措置)は0.1%にとどまっています。厚労省では、「企業に好事例を広めるなど啓発に取り組みたい」と、引き続き就業機会の拡大を目指す考えを示しています。
※事業主には、70 歳までの高年齢者就業確保措置として、以下のいずれかを講ずることの努力義務が課されています。
①70 歳までの定年の引上げ
②定年制の廃止
③70 歳までの継続雇用制度の導入
④70 歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
⑤70 歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度の導入
A) 事業主が自ら実施する社会貢献事業
B) 事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業
なお、④と⑤を合わせて「創業支援等措置」といいます。