労働者の学び直しは「基本的に企業負担で」
環境整備へ厚労省が指針
企業で働く人が社会の変化に応じて新しいスキルを取得できるようにするため、厚生労働省は29日、働く人が社外の講座などで学び直しができるよう企業に環境整備を促すガイドラインを初めて策定した。学び直しにかかる費用は「基本的に企業の負担」と明記した他、自発的に学ぶ場合も仕事に役立つものは企業による経済的支援を促す。
企業・労働者を取り巻く環境が変化する時代では、労働者の「自律的・主体的・継続的な学び・学び直し」が重要であり、労使の協働が必要となることから、「職場における学び・学び直し促進ガイドライン」が策定されました。
ガイドラインでは、職場における人材開発(人への投資)の抜本的な強化を図るため、基本的な考え方や、労使が取り組むべき事項、公的な支援策等が体系的に示されています。また、ガイドラインの別冊には、従業員50人~100人規模の企業における学び・学び直しの取り組み事例が多く掲載されており、中小企業にとって大変参考になると思いますので、ぜひご一読ください。
その中から一つ、私がとても素晴らしいと感じた取り組み事例をご紹介させていただきます。
【キャリアコンサルティングを受けることができる環境を整備(山口県、教育・学習支援業、従業員規模100人超)】
- 入社3年目までや異動時などに、希望する社員全員がキャリアコンサルティングを受けることができる
- 将来を考えるきっかけ作りとしてキャリアコンサルティングの良さを実感していると答える社員は多い
- 全社員の1割がキャリアコンサルタント資格を所有している
- 上記のキャリアコンサルティングは、キャリアコンサルタントである社員が行っている
- キャリアコンサルタントである社員は、学び・学び直しに悩む社員の相談にも随時対応している