がん検診、2021年「コロナ前」に戻らず
受診控え続く 協会調査結果
2021年に自治体が実施した胃、肺、大腸、乳房、子宮頸(けい)部のがん検診の受診者数は19年比1割減で、新型コロナウイルス流行前の水準には戻っていないとの調査結果を、日本対がん協会が4日公表した。20年よりは回復した。
現在、年間約100万人の方が新たに「がん」と診断されていますが、その3人に1人は15~64歳の就労可能年齢で罹患しています。また、今後も女性の社会進出と定年延長によって、企業で働くがん患者は増えていくと予想されています。
2009年にスタートした厚生労働省の「がん対策推進企業アクション」は、国家事業として職域がん対策を進めていますが、この度、中小企業におけるがん対策の調査報告をまとめました(調査は22年1月、大同生命保険と共同で実施)。7946社の経営者にがん検診の受診結果に関する対応を聞いたところ、「従業員から報告を受け、要精密検査や要再検査の場合、受診勧奨をしている」との回答が57%を占めています。また、直近二年間で従業員に対してがん検診を実施した企業は、全体の4割でした。
なお、「がん対策推進企業アクション」では、推進企業パートナーを募集しています。推進パートナーには、がん対策の最新情報やがん対策を推進するためのツールが提供されますので、この機会にご検討されてみてはいかがでしょうか。従業員とそのご家族を「がん」から守るという経営姿勢を示すことは、企業にとって様々な効果が期待できると思います。