精神障害の労災、10年で6割増
セクハラが原因多く
政府は21日、過労死・過労自殺の現状を分析した2022年版「過労死等防止対策白書」を閣議決定した。うつ病など精神障害による労災認定数が、10~19年度の10年間で6割以上増えたとするデータを紹介。女性の認定は8割近く増加し、セクハラが原因のケースが多いと指摘している。
厚生労働省は21日、「2021年度 我が国における過労死等の概要及び政府が過労死等の防止のために講じた施策の状況」(2022年版 過労死等防止対策白書)を公表しました。
「過労死等防止対策白書」とは、過労死等防止対策推進法第6条に基づき、我が国における過労死等の概要及び政府が過労死等の防止のために講じた施策の状況について、国会に毎年報告を行う年次報告書です。
「過労死等の防止のための対策に関する大綱」では、自動車運転従事者、教職員、IT産業、外食産業、医療、建設業及びメディア業界の7業種等が調査研究の重点業種等とされており、今回の白書では、建設業、IT産業での精神障害事案の分析のほか、労働行政機関などの施策の状況等が紹介されています。
なお、厚生労働省は、毎年11月を「過労死等防止啓発月間」と定めています。月間中は、過労死等を防止することの重要性について国民の自覚を促し、関心と理解を深めるため、過労死等をなくすためにシンポジウムやキャンペーンなどの取組を行うこととしています。