来れリーダー 大学院で白熱ESG講座
「今の役員にないスキル」開示義務化で社会人学ぶ
大学院が設けるESG(環境・社会・企業統治)に関する講座に30~40代の社会人が集まっている。気候変動やジェンダー平等などを経営課題とする企業の増加に伴い、経営幹部候補に必要なスキルだとの認識が若い世代に生まれているためだ。政府はESGに関する情報を一部企業に開示するよう義務付ける見通し。社会人の新しい「必須科目」として広がりつつある。
ESG投資の判断要素の一つに「人的資本」があり、ESG投資の拡大とともに「人的資本」に対する関心が高まっています。
「人的資本」 とは、人材が、教育や研修、日々の業務等を通じて自己の能力や経験、意欲を向上・蓄積することで付加価値創造に資する存在であり、事業環境の変化、経営戦略の転換にともない内外から登用・確保するものであることなど、価値を創造する源泉である「資本」としての性質を有することに着目した表現です。(内閣官房 人的資本可視化指針より)人をコストではなく 、投資の対象と捉え、中長期的な企業価値向上のために戦略的に取り組む流れをいいます。
欧米では上場企業などに人的資本に関する情報の開示を義務化しており、日本においても以下のように人的資本に関する情報開示の在り方が議論されています。
- 内閣官房 新しい資本主義実現会議 非財務情報可視化研究会が「人的資本可視化指針」を発表
- 経済産業省 経済産業政策局企業会計室 非財務情報の開示指針研究会が「国際的なサステナビリティ情報開示の枠組み(ISSB)対応の中で人的資本」について議論
- 金融庁 企画市場局企業開示課 ディスクロージャーワーキンググループが「コーポレートガバナンス・コードや有価証券報告書での情報開示」について議論