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モデル就業規則が改訂されました。

令和5年7月改訂版

常時10人以上の従業員を使用する使用者は、労働基準法(昭和22年法律第49号)第89条の規定により、就業規則を作成し、所轄の労働基準監督署長に届け出なければならないとされています。就業規則を変更する場合も同様に、所轄の労働基準監督署長に届け出なければなりません。

厚生労働省ホームページより引用しました。

 厚生労働省は、7月10日、「モデル就業規則」を改訂し、ホームページに公開しました。改訂箇所は、第54条(退職金の支給)です。

退職金制度は必ず設けなければならないものではありませんが、制度を設けるときは、適用される労働者の範囲、退職金の支給要件、額の計算及び支払の方法、支払の時期などを就業規則に記載しなければなりません(相対的必要記載事項)。

今回の改訂は、6月16日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)によるものです。骨太の方針では、「新しい資本主義の加速」を柱に、成長分野への労働移動の円滑化や三位一体の労働市場改革を進め、構造的に賃金が上昇する仕組みを構築するとしています。

三位一体の改革として、①リスキリングによる能力向上支援、②成長分野への労働移動の円滑化、③個々の企業の実態に応じた職務給の導入を進めることとしており、労働移動の円滑化に向けた施策には、退職金制度に関する労働慣行や退職所得課税の見直し、失業給付制度の見直しなどを挙げています。民間企業の一部では、自己都合退職時の退職金の減額や、勤続年数・年齢が一定基準以下の場合に退職金を支給しないケースがあることから、モデル就業規則を改正するとしていました。

具体的には、勤続年数による制限を設けている点や、会社都合退職者と自己都合退職者とで異なる取扱いを例示していた点を改めていますので、「令和5年7月版モデル就業規則」をご確認ください。

なお、ヒューマン・プライム通信の「人事・労務の実務における基礎知識」シリーズでは、2回にわたって「就業規則」について解説していますので、ぜひご視聴ください。

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