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「専門型」も本人同意義務

裁量労働、働き過ぎに配慮

あらかじめ決めた時間だけ働いたとみなす裁量労働制について、厚生労働省は弁護士など「専門型」の業務に労働者本人の同意を新たに義務づける。現在は事業の立案・調査といった「企画型」のみ同意が必要だが対象を広げる。企業の都合で過大な業務を与える懸念に対応する。M&A(合併・買収)などを念頭に専門型の対象も追加する方向だ。

日本経済新聞Web 2022年12月21日付け記事より引用しました。

 「裁量労働制」とは、業務の性質上、その遂行を労働者の裁量に大幅に委ねる必要がある職種について、実際の労働時間ではなく、労使であらかじめ定めた時間を労働時間としてみなす制度です。

裁量労働制には、「専門業務型」と「企画業務型」の2種類があります。

●専門業務型裁量労働制
デザイナーやコピーライターのようなクリエイティブな業務、研究開発、情報処理システムの分析・設計、新聞・出版・放送番組の取材・編集ほか、厚生労働省令や厚生労働大臣告示で定められた19業務に限り導入が認められています。制度導入にあたっては、次の事項を労使協定により定めたうえで、労働基準監督署に届け出なくてはなりません。

  • 制度の対象とする業務
  • 対象となる業務遂行の手段や方法、時間配分等に関し労働者に具体的な指示をしないこと
  • 労働時間としてみなす時間
  • 対象となる労働者の労働時間の状況に応じて実施する健康・福祉を確保するための措置の具体的内容
  • 対象となる労働者からの苦情の処理のため実施する措置の具体的内容
  • 協定の有効期間

●企画業務型裁量労働制
事業戦略の策定や企画・立案・調査・分析の業務に携わる労働者について導入が認められていますが、企画業務型裁量労働制の導入には、専門業務型裁量労働制よりも厳格な手続きが必要です。

労働者を代表する委員と使用者を代表する委員で構成する労使委員会を設置したうえで、対象業務や対象労働者の範囲、1日あたりのみなし労働時間、健康・福祉確保のための措置、対象労働者の苦情処理の措置、有効期間などを審議し、委員の5分の4以上の多数による決議を経て、労働基準監督署に届け出なければなりません。

また、対象となる労働者から個別の同意を得なければならず、不同意の労働者に対しては、解雇その他不利益な取扱いをしてはいけません。

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