外国人技能実習、7200職場法令違反
厚労省立ち入り調査で
厚生労働省は1日、2022年に立ち入り調査した外国人技能実習生が働く事業所のうち、7247カ所で法令違反があったと発表した。新型コロナウイルス禍で減少した技能実習生は増加に転じており、担当者は「引き続き、事業所の監督・指導に力を入れたい」としている。
全国の労働局や労働基準監督署が、令和4年に「外国人技能実習生が在籍している事業場」に対して行った監督指導や送検等の状況について取りまとめ、公表しました。監督指導・送検の概要は以下の通りです。
- 労働基準関係法令違反が認められた実習実施者は、監督指導を実施した9,829事業場のうち7,247事業場(73.7%)
- 主な違反事項は、①使用する機械等の安全基準(23.7%)、②割増賃金の支払(16.9%)、③健康診断結果についての医師等からの意見聴取(16.1%)の順に多かった
- 重大・悪質な労働基準関係法令違反により送検したのは21件
厚生労働省は、全国の労働局や労働基準監督署が監理団体および実習実施者に対し、労働基準関係法令などの周知・啓発に努めるとともに、労働基準関係法令違反の疑いがある実習実施者に対しては監督指導を実施し、引き続き、技能実習生の適正な労働条件と安全衛生の確保に重点的に取り組んでいく、としています。
また、度重なる指導にもかかわらず法令違反を是正しないなど重大・悪質な事案に対しては、送検を行うなど厳正に対応していく、とのことです。
違反事項の第2位に挙がっている「割増賃金の支払い」については、ヒューマン・プライム通信の最新動画で解説していますので、ぜひご視聴ください。
また、第3位の「健康診断結果についての医師等からの意見聴取」については、ヒューマン・プライム通信のバックナンバーをご覧ください。