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電通過労自殺8年、遺族「人権尊重の経営を」

母が手記、宝塚俳優死亡にも言及

広告大手電通の新入社員、高橋まつりさん(当時24)が、長時間労働やパワハラに苦しんだ末に自殺してから、25日で8年となり、母の幸美さん(60)が手記を公表した。
今でも「悲しみが癒えることはない」と心情をつづり「最も大切なのは、働く全ての人の人権を尊重した経営を行うことだ」と訴えた。

日本経済新聞Web 2023年12月25日付け記事より引用しました。

 「過労死」は、仕事上のストレスや過重労働で病気になり、死亡することです。

人は、本来、よく生きるため、幸せになるために働くのだと思います。しかしながら、日本では残念なことに、働くことによって健康を損ねて病気になり、最悪の場合は命まで失ってしまうという現状があります。うつ病などの精神疾患は、さまざまな環境から発生しますが、仕事によるストレスや過労が原因となることも多くあります。労災の請求・認定件数を見ると、2010年代以降、精神疾患が、脳・心臓疾患を超えて増え続けています。
「令和4年度 過労死等の労災補償状況」はこちらをご覧ください。

精神疾患によって自ら命を絶ってしまうことを「過労自殺」といいますが、過労自殺も過労死の1つです。警察庁・内閣府の自殺統計によると、「勤務問題」が原因・動機の自殺数は、毎年2,000人にのぼり、この数字は、日本では一日に約5人が、仕事が原因・動機となって自ら命を絶っていることを意味します。

働き過ぎによる健康障害を防止するためには、事業主が労働者の健康づくりに向け積極的に支援すること、労働者は自らの健康管理に努めることが必要です。また、心の健康を保つために、事業主はメンタルヘルス対策を積極的に推進し、労働者はストレスチェックにより、自身のストレスの状況に気づき、セルフケアに努めることが大切です。

そして労働者は自身の不調に気がついたら、早めに上司や同僚など周囲の人や、産業保健スタッフ、医師などの専門家に相談しましょう。事業主は、労働者が相談に行きやすい環境づくりが必要です。

産業保健の取り組みについては、人事・労務の基礎知識(安全衛生)をご参考にされてください。

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