障害者雇用、初の100万人突破
共生実現へ 就労機会増
厚生労働省が27日発表した2023年度の障害者雇用実態調査によると、全国の民間企業(従業員5人以上)で働く障害者は推計110万7千人で過去最多だった。前回の18年度調査と比べて25万6千人増え、初めて100万人を突破した。平均勤続年数や収入も伸びており、共生社会の実現に向け、就労機会が広がり、障害者が安定的に働ける環境が整いつつあると言えそうだ。
「障害者雇用実態調査」は、厚生労働省が、民営事業所における障害者の雇用の実態を把握し、今後の障害者の雇用施策の検討や立案に役立てることを目的に、5年ごとに行われています。調査は、全国の民営事業所の事業主(常用労働者5人以上を雇用する民営事業所)のうち、無作為に抽出した事業所に対して調査票を配布し実施されます。
昨年6月に実施した「令和5年度障害者雇用実態調査」結果では、前回調査(平成30年度)と比較して総計で雇用者数が増加しました。主なポイントは以下の通りです。
●従業員規模5人以上の事業所に雇用されている障害者数は110万7,000人で、
前回調査に比べて25万6,000人の増加(平成30年度:85万1,000人)
●障害種別の内訳は以下の通り
・身体障害者:52万6,000人(前回42万3,000人)
・知的障害者:27万5,000人(同18万9,000人)
・精神障害者:21万5,000人(同20万人)
・発達障害者: 9万1,000人(同3万9,000人)
●すべての障害種別で前回調査より平均勤続年数が増加
・身体障害者:12年2月(前回10年2月)
・知的障害者: 9年1月(同7年5月)
・精神障害者: 5年3月(同3年2月)
・発達障害者: 5年1月(同3年4月)
また、ヒューマン・プライム通信のバックナンバーでは、企業が押さえておくべき障害者雇用に関するルールについて動画で解説していますので、参考までにご視聴ください。
なお、今後の動きのなかでご紹介している図において誤りがありました。謹んでお詫び申し上げますと共に、下記の通り訂正いたします。
(誤)2026/4
(正)2026/7