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課長代理の自殺、「持ち帰り残業」の責任認める

企業側が遺族に謝罪し和解

弁護士らによると、男性は19年4月、製造部の係長から昇格。仕事の内容が大きく変化して量も増加し、自宅で会議資料を作成するなど残業が続き、100時間を超える月もあった。男性は半年後に自殺した。

読売新聞オンライン 2021年12月7日付け記事より引用しました。

 「持ち帰り残業」とは、通常の勤務時間中に終わらない仕事を自宅に持ち帰って仕事をすることを言います。かつては仕事関係の書類を風呂敷に包んで持ち帰ることから風呂敷残業とも呼ばれていました。持ち帰り残業の問題は、そのほとんどが会社の指揮命令下になかったとして労働時間にカウントされず、結果、サービス残業となっていることです。

本件では、ご遺族の代理人が「(労働基準)監督署が認めなかったことについて、会社の方が認めて解決するというケースは比較的少ない事例です」とコメントされているように、労災を認定した労基署は、自宅での仕事を残業と認めませんでしたが、会社は、パソコンの起動時間などを調査し、残業を認めたということです。上司の明示的な指示がなかったとしても、黙示の指示(客観的に見て通常の勤務時間内に終わらない量の業務を指示し、持ち帰り残業をせざるを得ない状況であった場合など)によっておこなわれた持ち帰り残業は、指揮命令下にあったとみなされ、労働時間にカウントされる可能性があります。

過重労働による様々な問題につきましては、HP通信のバックナンバー(動画解説)をご視聴され、理解を深めていただければと思います。

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