東京都内の労働基準監督署における令和3年の定期監督等の実施結果
令和4年12月5日に東京労働局が、管内の18労働基準監督署(支署)が令和3年に実施した定期監督等(※)の結果について公表しました。実施事業場のうち、70%以上の事業場で労働基準関係法令違反があり、是正・改善の指導が行われました。
今回、定期監督等が行われなかった企業におかれましても、この公表を機に労務管理や安全衛生対策に取り組んで頂ければと思います。
※定期監督等とは、各種の情報、労働災害の報告などを契機として、労働基準監督官が事業場に対して実施する臨検のことで、その際、労務管理や安全衛生の状況を確認され、法令違反があれば是正勧告が行われます。
労働基準監督署の監督指導は、定期監督、申告監督、災害時監督・調査、再監督の4つに分類されます。申告監督は、労働者からの申告に基づいて臨検が行われ、使用者への事情聴取などが行われます。災害時監督・調査は、労働災害発生時に原因の調査を目的として立入り調査が行われ、法違反の有無の調査とともに再発防止に向けた指導が行われます。再監督は、是正勧告を行った事業場に対して、是正箇所の確認・調査が行われます。
〇定期監督等の実施結果のポイントは以下の通りとなっています。
1.定期監督等の実施事業場数:10.130事業場
このうち、7,245事業場(全体の71.5%)で労働基準関係法令違反があった。
2.主な違反内容
(1) 機械・設備等の危険防止措置に関する安全基準に関する違反があったもの:
2,282 事業場(22.5%)
(2) 違法な時間外労働があったもの: 1,521 事業場(15.0%)
(3) 健康診断の実施に関する違反があったもの: 1,417 事業場(14.0%)
労働基準監督署では、労働条件をめぐる問題点を的確に把握しつつ、効果的な定期監督等を実施し、法違反などを確認した場合は是正・改善を指導しています。また、重大・悪質な違反に対しては、送検手続をとるなど厳正に対処するとしています。
引用元:東京労働局「東京都内の労働基準監督署における令和3年の定期監督等の実施結果」プレスリリース