厚生年金など企業規模要件撤廃「早急に」
被用者保険の適用拡大の重要性
政府は16日、首相官邸で全世代型社会保障構築本部(本部長・岸田文雄首相)を開き、有識者らがまとめた制度改革案の報告を受けた。厚生年金や健康保険の加入対象に関する企業規模の要件撤廃について「早急に実現を図るべきだ」と要請。子ども予算の倍増に向けた道筋を2023年度に示すよう求めた。
厚生年金保険の加入者が100人を超える事業所を「特定適用事業所」といいます。「100人を超える」とは、具体的には、同一事業主(法人の場合は法人番号が同一)の適用事業所の被保険者数(短時間労働者を除く)合計が、1年で6か月以上100人を超えることが見込まれる場合を指します。
この特定適用事業所の定義ですが、2022年10月より、それまでの「500人超」から「100人超」に拡大されました。さらに、2024 年10月より、「100人超」から「50人超」まで拡大されることがすでに決まっています。
今般、社会保障全般の総合的な検討を行う全世代型社会保障構築会議が、企業規模要件の撤廃を政府に提言しました。企業規模要件撤廃によって、新たに約60万人が適用対象になる見込みとのことです。
なお、被用者保険 ( 厚生年金保険・健康保険 ) 適用拡大の全体像につきましては、ヒューマン・プライム通信のバックナンバーをご覧ください。