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沢田副学長が林理事長提訴

日大薬物事件対応で「パワハラ」

日本大学アメリカンフットボール部員の違法薬物事件の対応を巡って沢田康広副学長が27日、林真理子理事長に1000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。関係者への取材で分かった。沢田氏側は林氏の発言や行動がパワハラに当たると主張しているという。

JIJI.COM 2023年11月27日付け記事より引用しました。

 民事訴訟を起こされたときのマスコミからの取材に対して、「訴状が届いていないのでコメントできない」と回答するのが定番となっています。

訴状」とは、裁判を起こした人が、その言い分を記載して裁判所に提出する書類のことです。なお、相手に対して権利を主張して訴えた当事者を「原告」、相手から権利を主張されて訴えられている当事者を「被告」といいます。

つまり、裁判所から訴状が届いたいうことは、当事者(被告)に関する法的紛争について訴え出た人(原告)がいて、裁判所でその審理が開始されたということです。訴状が届いたら、弁護士と相談し、「答弁書」という書類を作成します。

答弁書」とは、裁判所と原告に、自分の言い分を伝えるために提出する書面で、訴状に記載されている原告の言い分の中で、どこが正しく、どこが違うか等を書き、決められた期日までに、裁判所に提出することになります。訴状が届いたのに、何もせずに放っておくと、呼出状に記載された期日に当事者(被告)不在のまま裁判が行われ、被告の言い分は無いものとして、原則として原告の主張どおりの判決が下されてしまいます。

パワハラを理由とする損害賠償請求訴訟では、訴状において、要件事実(違法行為、安全配慮義務違反、相当因果関係及び損害)につき、事実関係を踏まえた具体的な主張(違法行為の主体、日時、場所、行為の態様、損害の項目と金額等)が行われます。

一方、被告の訴訟対応としては、パワハラの違法性について、通達や類似の裁判例を示して違法性の評価に関する主張を行うこと、疾病が生じている場合は、疾病の内容について主治医の診断書や診療経過を検証し、因果関係の有無や素因減額に関する主張を行うこと、損害の算定等については従前の裁判例の傾向を踏まえた主張を行うことなどが挙げられます。

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