日本、賃金格差の是正急務
男女平等118位でG7内最下位 EUは企業に改善義務
世界経済フォーラム(WEF)は12日、男女平等の実現度合いを示す「ジェンダー・ギャップ指数」を発表した。日本は調査対象の146カ国中118位だった。過去最低だった前年の125位より改善したが、政治と経済はなお低迷する。浮上には非正規などの待遇を改善し、賃金格差を是正することが重要だ。
政府は6月11日、すべての女性が輝く社会づくり本部・男女共同参画推進本部の合同会議を開催し、女性活躍や男女共同参画の重点方針「女性版骨太の方針2024」を決定しました。
「女性版骨太の方針2024」には、次の通り、男女間賃金格差の公表を義務付ける企業の拡大を検討することが明記されています。
●男女間賃金差異の公表義務の対象拡大【厚生労働省】
女性活躍推進法に基づく男女の賃金の差異に係る情報公表について、義務対象を常用労働者の数が101人以上300人以下の一般事業主へ拡大することについて施行状況を踏まえて検討する。また、各企業における女性活躍に関する自主的な情報公表を促進するとともに、各企業等における賃金差異の把握・分析が促進されるよう、賃金差異分析ツールの開発に取り組むなど、自主点検の促進を図る。
日本におけるこれまでの労働環境では「決められた時間・場所で、長時間働き、突発的な事態への対応ができる」人が評価されやすい傾向があり、一般的に言って、男性は何とか対応できても女性には難しいとされてきました。これからは、官民挙げて、時間的・場所的に柔軟な働き方も評価される社会を目指す取り組みを進めることで、評価における男女差がなくなり、男女間賃金格差の是正がはかられることを期待します。