「背中見ろ」は通じない
Z世代社員にキャリア自律支援
20代のZ世代社員に対し、ブラザー工業系などが「国家資格キャリアコンサルタント」らによるキャリア自律支援を始めた。「仕事は上司の背中を見て学べ」という従来の感覚を捨て、働きがいに敏感な若手にキャリアの道筋を示すのが目的だ。転職への抵抗が少ないZ世代社員を引き留める狙いもある。
記事にあるパーソル総合研究所さんの「従業員のキャリア自律に関する定量調査」は、こちらからご覧ください。
従業員のキャリア自律度を高めるメリットとキャリア自律の実態やキャリア自律の促進要因ほか、キャリア自律度と転職との関係について詳しい解説が掲載されています。
調査結果のサマリをご紹介いたします。
●キャリア自律は成果指標に対してプラスの効果
「キャリア自律」が実際にどのような効果があるのかを見てみたところ、キャリア自律度が高い就業者は、個人パフォーマンス(自己評価)やワーク・エンゲイジメント、学習意欲、仕事充実感が高く、人生満足度も高いことが分かった。
●キャリア自律の度合いは20代をピークに40代にかけて低下
性年代別にキャリア自律度を見ると、20代では男性平均3.29、女性平均3.20と比較的高いが、40代になると男性平均3.08、女性平均3.05と、男女ともに20代をピークに40代にかけて低下している。職種別では、サービス職や商品開発・研究職、間接部門職、営業・販売職、専門・技術職でキャリア自律度が高い傾向が見られた。
●キャリア自律度と転職意向は相関しない
キャリア自律度が高まると転職意向も高まるのではないかという声もある。
そこで、キャリア自律度と転職との関係を見たところ、キャリア自律度は転職意向と相関していなかった。一方で、市場価値(転職市場における自身の価値認識の高さ)が高いほど転職意向は高い関係が見られた。
●転職意向を抑制するポイントは「やりたい仕事ができる見込み」を高めること
転職意向が一番高いタイプ(キャリア自律度と市場価値がともに高い人材)において、
今の会社での見通しが転職意向に与える影響を見ると、「昇進の見通し」「やりたい仕事ができる見込み」が転職意向を下げていることが分かった。
なお、ヒューマン・プライムCHでは、「令和4年版労働経済白書」から主体的な転職やキャリアチェンジについて取り上げ、動画解説していますので、この機会にぜひご視聴ください。