“年収の壁” 対策に取り組む企業に助成金
申請の受付開始
「年収の壁」は、パートなどで働く人が、一定の年収を超えると配偶者の扶養を外れて、みずから社会保険料を支払うようになることで手取りが減るもので、人手不足につながっていると指摘されています。
政府は、このうち「106万円の壁」を超えても、賃上げなどで手取りが減らないように取り組んだ企業に、従業員1人あたり最大50万円を助成するとしていて、20日から全国の労働局などで申請の受け付けを始めたと発表しました。
10月20日（金）から、キャリアアップ助成金（社会保険適用時処遇改善コース）の申請受け付けが始まりました。10月1日以降、事業主が新たに労働者の社会保険適用を行った場合、1人あたり最大50万円が助成されます。
「年収の壁・支援強化パッケージ」の全体像をご確認されたい方は、こちらと、こちらの記事をご覧になってください。
キャリアアップ助成金に新設された「社会保険適用時処遇改善コース」の概要は次の通りです。
①手当等支給メニュー
事業主が労働者に社会保険を適用させる際、「社会保険適用促進手当」の支給等により、労働者の収入を増加させる場合に助成されます。
②労働時間延長メニュー
所定労働時間の延長により、社会保険を適用させる場合に助成されます。
③併用メニュー
手当等の支給と労働時間の延長を組み合わせるパターンです。
詳細は、パンフレットをご確認ください。また、「年収の壁突破・総合相談窓口」（コールセンター）が10月30日に開設される予定です。
なお、事業主がキャリアアップ助成金を受けるためには、「キャリアアップ計画書」の提出が必要です。キャリアアップ計画書は、本来、計画期間開始日の前日までに労働局へ提出しなければなりませんが、社会保険適用時処遇改善コースについては、10月1日から来年1月31日までの間に、新たに社会保険を適用させる措置を講じた場合に限り、2024年1月31日まで受け付けることとされています。
キャリアアップ計画書の申請様式は、こちらからダウンロードできます。
