雇用保険 給付についてのキホン(その2)
雇用保険の基本手当(俗に言う『失業給付』)についての第2弾です。(その1)に引き続きQ&A方式でご紹介させていただきます。
Q5 失業給付ってどのくらいの期間もらえるの?
- 一般被保険者の方が失業給付を受けられる日数を「所定給付日数」といいます。この所定給付日数は、被保険者であった期間の長さ・離職時の年齢・離職の理由等により、90日から360日の範囲で決まります。
- 高年齢被保険者(65歳以上で離職した方)であった方の失業給付は一時金を一括支給されます。支給額は被保険者であった期間により、30日分もしくは50日分となります。
Q6 失業給付を受けられる期間に制限はあるの?
- 原則として、離職日の翌日から1年間です。給付日数が残っていたとしても、受給期間満了日を以って打ち切りとなります。手続きは早めにしましょう!
Q7 失業給付の支給開始される日はいつから?
- 失業給付の受給手続きをした日から7日間は待期期間となり、どなたも受給はできません。
- 『会社都合退職』の場合:待期期間の7日間が経過した後から支給対象
- 倒産、解雇などの特定受給資格者や期間の定めのある労働契約が更新されなかったり、やむを得ない理由により離職をした特定理由離職者が対象となります。
- 『自己都合退職』の場合:待期期間の7日間+給付制限の3か月が経過した後から支給対象
- 正当な理由がなく自分の都合で退職した場合や、自分の責任による重大な理由により懲戒解雇された場合等が対象となります。
- なお『特定受給資格者』『特定理由離職』に該当するかどうかの判断は、離職理由等によりハローワークが行います。特定受給資格者及び特定理由者の判断基準については管轄のハローワークにお問い合わせください。
Q8 失業給付を受けている途中で就職できた場合はどうなるの?
- 失業給付を受給している途中で就職できた場合は(安定した職業に就いた場合となります。)そこで失業給付の支給は終了しますが、再就職手当が支給されます。
- 所定給付日数の3分の1以上を残して就職された場合:支給残日数60%に相当する日数分が一時金で支給されます。
- 所定給付日数の3分の2以上を残して就職された場合:支給残日数70%に相当する日数分が一時金で支給されます。
- また、所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上を残して就職したが、常用雇用以外の形態(1年を超える見込みのない雇用など)で就業した場合は、その就業日ごとに基本手当日額の30%の就業手当が支給されます。
- 尚、受給には一定の要件を満たすことが必要です。また、年齢により基本手当日額には上限があります。
この他、雇用保険の基本手当(失業給付)の他にも高齢者の方や、育児休業・介護休業を取得した方に対して、雇用の継続を援助、促進するための給付制度などがあります。次回は基本手当以外の給付についてご案内させていただきます。