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フリーランスも労働安全衛生法の対象に

順次適用を拡大 厚労省が方針

厚生労働省は31日、フリーランスや個人事業主を労働安全衛生法の対象に入れる方針を示した。業務上の事故で死亡したり、大けがをしたりした際に、仕事を発注した企業に対し、労働基準監督署への報告を義務付ける。これまで雇用労働者だけが対象だったものを順次適用を拡大する。

日本経済新聞Web 2023年8月1日付け記事より引用しました。

 労働安全衛生法は、第1条に「職場における労働者の安全と健康を確保する」と定めており、労働安全衛生行政は、労使関係の下での労働者の安全衛生の確保を目的として様々な施策を講じています。一方で、労働安全衛生法の対象となっていない個人事業者や中小企業事業主等についても、業務上の災害が多く発生している状況にあることが指摘されています。

こうしたことから、労働者以外の者も含めた業務上の災害防止を図るため、厚生労働省の有識者会議では、個人事業者等に関する業務上の災害の実態把握、また、実態を踏まえ災害防止のために有効と考えられる安全衛生対策のあり方について検討されてきました。有識者会議が7月31日に示した報告書案のポイントは以下の通りです。

【事故の把握】

  • 個人事業主が事故にあった場合、仕事を発注した企業などに国への報告を義務づける
  • 個人事業主が過重労働で脳・心臓疾患や精神障害になった場合は、本人が国に報告できる仕組みをつくる
  • 国は事故の情報を分析して公表し、業界団体などに防止対策を促す

【事故防止の対策】

  • 一部の作業について、企業に義務づけられた「労災を防止するための措置」の対象を個人事業主にも広げる
  • 個人事業主にも現場に持ち込む機械の定期自主点検を義務づける
  • 個人事業主にも危険有害な業務に関する安全衛生教育の修了を義務づける
  • プラットフォーマーが危険有害な業務を個人事業主に行わせる場合に配慮すべき内容を明確にする

【健康管理】

  • 国は個人事業主に年1回の健康診断を促す
  • 健康診断の費用は、発注企業が支払う報酬の中に盛り込むよう促す
  • 発注企業は、長時間労働をしている個人事業主から求めがあれば、医師による面接指導の機会を作る

労働者の安全と健康の確保については、以下のヒューマン・プライム通信バックナンバーもご参照ください。

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