事業譲渡などによる雇用保険の取扱いについて
通常、会社を退職されると雇用保険は「資格喪失届」という手続きが行われ、ご本人には「離職票」や「資格喪失確認通知書」が届きます。
そして次に就職された会社で雇用保険に加入される場合に従前の「雇用保険被保険者番号」を使用し、新たに「資格取得届」が提出され、雇用保険被保険者となります。
最近では、中小零細企業でもよく聞くようになったM&Aによる合併や事業譲渡で、別の会社に労働契約が引き継がれたり、また転籍することになるなど、通常の退職ではない場合雇用保険の手続きはどうなるでしょうか。
労働者にとっては、会社名や(場合によっては)就業場所が変わるだけで、同じ会社に所属しているという認識だと思います。
手続も同様で、同一の事業主に雇用されているという証明があれば雇用保険はそのまま継続し「転籍届」などを提出することになります。
意外にも知られておらず、「喪失」&「取得」の流れで処理されている会社も多いとききます。吸収合併や会社分割、事業譲渡などが発生する場合は、事前に所轄のハローワークへ相談しましょう。
厚生労働省のホームページにも「同一事業主の取扱いに関する提出書類一覧」が載っています。様々なパターンの事例と必要な書類等手続きについてわかりやすく一覧となっておりますのでご参照ください。