実際に受けたことある「カスハラ」とは
2位は「説教など、権威的な態度」、1位は?
日本労働組合総連合会は、2022年12月16日、「カスタマー・ハラスメントに関する調査2022」の結果を公開した。調査は、2022年11月11日~12日、18歳~65歳の被雇用者またはフリーランスで、直近3年間で自身もしくは同じ職場の人がカスタマー・ハラスメントを受けたことがある人1,000名を対象に行った。
カスタマー・ハラスメントとは、顧客等からのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により、労働者の就業環境が害されるものをいいます。(厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」より)
連合が12月16日に発表した「カスタマー・ハラスメントに関する調査2022」によると、直近3年間で自身が受けたことのあるカスタマー・ハラスメントは、「暴言」(55.3%)、「説教など、権威的な態度」(46.7%)となっています。
直近5年間でのカスタマー・ハラスメント状況の変化については、「発生件数が増えた」(36.9%)、「深刻化した」(36.5%)で、増加理由としては「格差、コロナ禍など社会の閉塞感などによるストレス」が最多で、次いで「過剰な顧客第一主義の広がり」、「人手不足によるサービスの変化、低下」となっています。
厚生労働省は、企業が具体的に取り組むべきカスタマーハラスメント対策として、以下の措置を実施することを挙げています。
■カスタマーハラスメントを想定した事前の準備
- 事業主の基本方針・基本姿勢の明確化、従業員への周知・啓発
- 従業員(被害者)のための相談対応体制の整備
- 対応方法、手順の策定
- 社内対応ルールの従業員等への教育・研修
■カスタマーハラスメントが実際に起こった際の対応
- 事実関係の正確な確認と事案への対応
- 従業員への配慮の措置
- 再発防止のための取組
- 1.~3.までの措置と併せて講ずべき措置
(厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」より)
なお、ヒューマン・プライム通信 329号でも、企業のカスタマーハラスメント対策について解説していますので、この機会にぜひご視聴ください。