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医師過労自殺で書類送検

労基法違反容疑、神戸の院長ら

神戸市東灘区の病院「甲南医療センター」の医師、高島晨伍さん(当時26)が長時間労働を苦に自殺した問題で、違法な時間外労働をさせたとして西宮労働基準監督署(兵庫県西宮市)は19日、運営法人「甲南会」と具英成院長、高島さんの上司だった医師を労働基準法違反の疑いで書類送検した。

日本経済新聞Web 2023年12月19日付け記事より引用しました。

 労働基準法の改正により時間外労働の上限が法律に規定され、2019年4月1日(中小企業は2020年4月1日)から適用されていますが、医業に従事する医師については、時間外労働の上限について適用が5年間猶予されていました。
この猶予期限が2024年3月31日で終了し、時間外労働の上限規制が、次の通り一部特例付きで適用されます。

  • 特別条項付き36協定を締結する場合の年間の時間外・休日労働の上限は最大1860時間
  • 時間外労働と休日労働の合計について、月100時間未満、2~6ヶ月平均80時間以内とする規制は適用されない
  • 時間外労働が月45時間を超えることができるのは年6ヶ月までとする規制は適用されない
  • 医療法等に追加的健康確保措置に関する定めがある

日本の医療は、医療機関に勤務する医師の長時間労働により支えられてきたという実態があります。「医師の働き方改革」は、こうした現状を改革し、医師が健康に働き続けられるような環境を整備することで、患者に提供する医療の質・安全を確保すると同時に、将来にわたって持続可能な医療提供体制を維持していくための取り組みです。

医師の働き方改革を進めるには、医療機関や医療従事者だけでなく、患者やその家族を含めて、関係者が一丸となって取り組んでいくことが必要です。持続的な医療を実現するために、診療時間内の受診、タスク・シフト/シェア、複数主治医制への理解・協力など私たちにもできることがあります。

一人ひとりの小さな積み重ねが医療の現場を助けることにつながる、そうした意識を私たちが持つことが大切です。

なお、労働基準監督署による監督指導から送検(司法処分)への流れについては、HP通信のバックナンバーで解説していますので、ぜひご視聴ください。

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