三菱ケミ・日本郵政・パーソル…副業者、相互に受け入れ
12社で実験 働く意欲の変化分析
三菱ケミカルグループや日本郵政、パーソルキャリア(東京・千代田)など国内企業12社が、副業者を相互に受け入れる実証実験を始めた。希望する社員が3カ月程度、他社の業務に従事し、新たなキャリア構築のためのヒントやスキルを得る。副業が働き手の意欲に与える効果なども分析し、日本での副業普及の課題を探る。
厚生労働省は「働き方改革実行計画」を踏まえ、副業・兼業の普及促進を図るために「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の作成・改定や「モデル就業規則」の改定などの取り組みを進めてきました。政府の取り組み経緯は以下の通りです。
2017年3月
- 働き方改革実行計画「副業・兼業の普及促進を図る」
2018年1月
- 副業・兼業の促進に関するガイドライン」策定
- モデル就業規則改定(許可制⇒届出制)
2020年7月
- 成長戦略実行計画「副業・兼業の環境整備を行うため労働時間の管理方法のルール整備を図る」
2020年9月
- 「副業・兼業の促進に関するガイドライン」改定(副業・兼業に関する労働時間管理/健康管理ルールの明確化)
- 「簡便な労働時間管理の方法」(管理モデル)の提示
- 労災保険法の改正
2021年7月
- 「副業・兼業の促進に関するガイドライン」Q&A公表
2022年6月
- 新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画「さらに副業・兼業を推進」
2022年7月
- 「副業・兼業の促進に関するガイドライン」及び同Q&A改定(企業に対して副業・兼業への対応状況について情報公開を推奨)
働き方の多様化が進むなか、社会全体として副業・兼業に対する機運が高まっており、社員に副業・兼業を容認する企業が増える一方で、今後は副業・兼業を行う人材を積極的に受け入れようとする企業が増えてくると思われます。今回の実証実験が、副業・兼業人材を受け入れる側にとって、受入れによる効果やマネジメントの在り方を知る機会になることを期待します。