【H30.1.1】従業員を募集する際の取扱いが変わります
職業安定法の改正により、平成30年1月1日から従業員の募集を行う際の労働条件の明示の取扱いが変わります。
最低限明示しなければならない労働条件等
- 業務内容:一般事務
- 契約期間:期間の定めなし
- 試用期間:試用期間あり(3ヶ月)※
- 就業場所:本社(●県●市1-2-3)又は△支社(△件△市4-5-6)
- 就業時間:9:00~18:00
- 休憩時間:12:00~13:00
- 休日:土日、祝日
- 時間外労働:あり(月平均10時間)
※裁量労働制を採用している場合は、以下のような記載が必要です。例えば…「企画業務型裁量労働制により、●時間働いたものとみなされます。」 - 賃金:月給20万円(ただし、試用期間中は月給19万円)
※いわゆる「固定残業代」を採用する場合は、以下のような記載が必要です。
(1)基本給:〇〇万円
(2)手当:時間外労働の有無に関わらず、●時間分の時間外手当として△△円を支給
(3)●時間を超える時間外労働分についての割増賃金は追加で支給 - 加入保険:雇用保険、労災保険、厚生年金、健康保険
- 募集者の氏名又は名称:○○株式会社※
- 雇用形態:派遣社員※派遣社員として雇用する場合は必須です。
※印の付いている項目が今回の法改正により、明示事項として追加されます。
労働条件の明示が必要なタイミング
1)ハローワークへの求人申し込み、自社ホームページでの募集、求人広告への掲載等を行う際に労働条件を明示することが必要です。
2)当初明示した労働条件が変更される場合は、その確定後、可能な限り速やかに変更内容について明示しなければなりません。※今回の法改正により新設 例えば… ・当初:基本給25万円~30万円/月⇒確定:基本給28万円/月 ・当初:基本給25万円/月⇒確定:基本給25万円/月、〇〇手当3万円/月
《変更明示の方法》
求職者が変更内容を適切に理解できるような方法で行う必要があり、以下の①の方法が望ましいですが、②の方法などにより適切に明示することも可能とされています。
①当初の明示と変更された後の内容を対照できる書面を交付する方法
②労働条件通知書において、変更された事項に下線を引いたり着色したりする方法や、
脚注を付ける方法。
求職者が変更内容を適切に理解できるような方法で行う必要があり、以下の①の方法が望ましいですが、②の方法などにより適切に明示することも可能とされています。
①当初の明示と変更された後の内容を対照できる書面を交付する方法
②労働条件通知書において、変更された事項に下線を引いたり着色したりする方法や、
脚注を付ける方法。
3)労働契約締結時に労働基準法に基づき、労働条件通知書により労働条件を通知することが必要です。
今回の改正で、労働条件に変更があった場合には変更の明示が必要となりますが、変更の明示をすれば当初の労働条件を安易に変更できるというものではありません。もし、求職者から変更した理由について質問があった場合には、適切に説明を行うことが必要とされています。
また、変更の明示が適切に行われていない場合や、変更の明示が行われたとしても、当初の明示が不適切であった場合には、行政指導や罰則の対象になることがありますので注意が必要です。